看護師に必要な国家資格について

看護師の中には比較的早い段階で看護師としての資格が取れる准看護師制度というものがあります。
准看護師になるには中学や高校を卒業した後、准看護師学校で2年間勉強し、都道府県で行われる准看護師試験に合格する必要があります。
国家試験をうけて合格しなければならない正看護師は、准看護師の資格を受けてから3年以上、正看護師を養成する養成機関で働きながら学んだり、准看護師を経由しないのであれば、高校を卒業した後に看護の専門学校や、短大などの看護コース3年制などで学んで、看護師の国家試験の受験資格を得ることができます。
受験資格を経て、学んできた医療や看護などについての専門的な知識を確認し、合格したものが晴れて正看護師となることができます。
正看護師と准看護師の仕事の違いはというと、「准看護師は医師や正看護師の資格保有者の指示がなければ業務を行うことはできないけれど、正看護師は時としては医師の指示を待たずして、自分判断で治療行為を行なうことができる」という点です。
ですから、病院にて医師の指示を待ちながら仕事する場合においては、准看護師も正看護師も仕事の内容に大差はあまりないようです。
しかし、正看護師のほうがそれだけ知識を豊富に持っていると認められることから、給料面などでも格差が付いているのが現状です。
そういったことから准看護師の資格だけを持った看護師がやる気をなくしたり、質が悪くなったりして、医療ミスなども起きるようになってきました。
こういった現象に危機感を感じ、都道府県の中には准看護師制度を廃止しようという県も出てきています。

看護師は医師とともに、患者さんの健康や命を預かる仕事です。
それだけに、些細なミスも許されませんし、常にミスがないか、自分が担当している患者さんの状態はどうかなどを注意深く観察する必要があります。
このように、常にハードな仕事をこなしながら、それでいて患者さんの表情や仕草などから相手の心を読み取るなど、繊細な仕事も要求されます。
患者さんにとっては、医師より看護師のほうが話しやすい状態です。
医師は何百人、何千人という患者を抱えて、今日はこっち次はあっちといないときが多いです。
ですから患者さんが自分の気持やつらさを訴えられるのは看護師だけなのです。医師にも患者にも頼られる看護師は非常に体力と精神力が求められる仕事です。
そのため、働く上での悩みも多くでてくるかと思います。一人で抱え込んでしまい、病院をやめてしまったり忙しくない違う病院に転職してしまったりする看護師も多くいると聞きます。一人で抱えることなく、上手に自己管理ができているベテラン看護師の話を聞くなどして、自身の心身の健康を守りながら業務に当たりましょう。